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なぜ日本人は月が好きなのか?


ススキと月

目次

はじめに:日本人と月の関係

  1. 月にまつわる名前と意味

    • 新月から有明月までの12の月の名前とその背景

  2. なぜ日本人は月が好きなのか

    • 隠された美しさを愛でる日本人の感性

    • 月の神秘性と人間との深い関わり

  3. 日本人の月に対する美意識

    • 徒然草に見る日本人の月への愛情

    • 月の周期と人間の関係

  4. 結論:月とともに日本文化を守るために

    • 月を通じて育む日本の美意識とおけいこkidsの紹介

日本人と月の関係は、古代から深い文化的意義を持っています。


月はただの天体ではなく、四季の移り変わり自然のリズムを感じさせる存在として、人々の生活や心に寄り添ってきました。

特に「お月見」や「十五夜」などの行事は、古くから続く日本独自の風習であり、月を通じて自然を敬う精神が育まれています。


月が満ち欠けする様子は、日本人の美意識にも強く影響を与え、欠けている月や雲に隠れた月さえも美しさとして捉える「侘び寂び」の精神が色濃く表れています。

さらに、月は古来より神聖な存在としても信仰され、農業や漁業の目安としても重んじられてきました。


こうした背景から、日本人は月を単なる夜空の装飾ではなく、生命や季節、自然と共鳴する象徴として特別なものと捉えているのです。

今回の記事では、日本人特有の「月を愛でる心」についてご紹介いたします。


1. 月の名前

普段、忙しくてあまり月を眺めることはない方でも、一年に一度の「お月見」は楽しむ方が多いのではないでしょうか?


月見団子とススキを用意して、ベランダや庭で一息。


夜風が気持ちよく、静かに光る満月を見上げるのは日本の風情が感じられる瞬間です。


しかし、日本では満月だけが美しいわけではありません。実は、月の姿が変わるたびに異なる名前が付けられています。

日本人の月に対する愛情深さは、月の一つ一つの形に名前を付ける文化からも垣間見えます。

月の満ち欠け

以下はその代表的なものです:

  • 新月:陰暦の30日ごろ

  • 三日月:3日ごろ

  • 七日月:7日ごろ

  • 十日余の月(とおかあまり):11日ごろ

  • 十三夜月:13日ごろ

  • 望月・満月:15日ごろ

  • 十六夜月(いざよいづき):16日ごろ。「いざよい」=ためらいながら進む、という意味

  • 立待月(たちまちづき):17日ごろ、月の出が遅くなるため、立って待つから「立待月」

  • 居待月(いまちづき):18日ごろ、待ちくたびれて座ってしまうので「居待月」

  • 寝待月(ねまちづき):19日ごろ、もう床に入って待つから「寝待月」

  • 更待月(さらまちづき):20日ごろ、夜も更けて待つから「更待月」

  • 有明月(ありあけづき):26日ごろ、夜明けの空に昇るから「有明月」

日本の月の美しさは、ただ満ちて輝く姿だけではなく、その移り変わる瞬間にも価値を見出しています。一つ一つに名前が付けられ、異なる表情を持つ月が愛され続けているのは、やはり日本人の繊細な感性が影響しているのです。


2. なぜ日本人は月が好きなのか

では、なぜ日本人はここまで月に魅了されてきたのでしょうか? その理由を探るために、日本人の美意識について少し考えてみましょう。

鎌倉時代の随筆『徒然草』には、月について次のような記述があります。

「花は盛りに 月は隈なきをのみ 見るものかは」

この一節は、「花は満開の時が美しいが、月は完全に隠れず、欠けている方が美しい」という意味です。


完璧なものではなく、不完全なものこそ美しいという日本人の美意識がここに表れています。

完全な満月だけではなく、欠けた月や雲に隠れた月の姿にも美を感じる。このような感性は、自然の一瞬の変化に対する繊細な感覚を持つ日本人ならではのものです。欠けている部分や見えにくさがあることで、その時に見える姿がより印象深く感じられるのです。

3. 月の神秘性と日本人の感性

月は地球に最も近い天体でありながら、実に神秘的な存在です。私たち人間には月の裏側が見えないという事実は、古代の人々にとって大きな謎であり、想像力をかきたてられる要因となりました。


現代では、月の自転と地球の公転が同期しているため、常に同じ面が見えることが科学的に説明されていますが、日本人にとって月は昔から不思議で神秘的な存在でした。


月の周期が女性の生理周期や人々の精神状態と一致することも、月に対する特別な感情を抱かせる一因です。

このような月の神秘性と、それを愛でたいと感じる日本人独特の感性が一体となり、結果として月をテーマにした多くの文化や行事が生まれました。

4. 月と四季、そして日本人の心

日本人は四季の移ろいを大切にし、その中で月を眺めることを楽しんできました


春の花見、秋の月見は、日本の文化に深く根付いています。特に秋は「中秋の名月」として満月を鑑賞する風習があり、夜風の中で団子を食べながら月を見上げるという光景は、誰もが心に描ける日本の風物詩です。


お月見団子とススキ

また、月は農業や生活のリズムとも深く関わってきました。古代の日本では、農作業や暦に月の周期が用いられ、生活に欠かせない存在でした。現代においても、自然との共生や季節を感じる手段として、月を愛でることは続いています。

5. おけいこkidsで月を学び、文化を知ろう

子供たちにも、こうした日本の自然や文化に触れる機会を提供したいと考えている方へ、おけいこkidsをお勧めします


おけいこkidsでは、日本の伝統芸能や文化を学びながら、子供たちが日本の自然や歴史と深く向き合うことができます。幼少期からお稽古事を通して日本の美意識を育むことは、グローバルな視点を持ちながらも、自国の文化を大切にする力を養うために重要です

おけいこkidsでは、親子共に初心である方々にも気軽にお稽古に参加できるような工夫が施されています。

まずは一回、近所にどんなお稽古場があるのか探すところから始めてみませんか?


結論:月を愛し、文化を守るために

月は単なる天体ではなく、日本人の心や文化に深く根ざした存在です。


日本人がこれほどまでに月を愛し、多くの名前や詩を捧げてきた背景には、月が私たちの生活や感性に特別な影響を与えてきたことがあるからです。


こうした月に対する思いは、日本の伝統文化や自然を理解することの一部でもあります


そのため、子供たちにもこの日本の美しい感性を伝えていくことは非常に重要です

そこでおすすめしたいのが、おけいこkidsです。おけいこkidsでは、日本の伝統芸能や文化を学び、月や四季を通じて育まれた日本の美意識を子供たちが体験することができます。幼少期に日本の自然や文化に触れることで、子供たちは自国の文化を大切にし、さらに世界に向けて発信できる力を養うことができます。

月を見上げながら、日本の文化を守り、未来へつなぐための第一歩を踏み出してみませんか? おけいこkidsで、子供たちと一緒に日本の伝統を学びながら、日本文化独特の美意識や価値観を育んでいきましょう。

 
 
 

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